❄️美学と音楽に彩られた壮麗な舞台裏 -【知っトクTAKARAZUKA 雪組】

宝塚歌劇団
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10月30日・31日放送のタカラヅカニュース「知っトクTAKARAZUKA 雪組」を視聴しました。
今回は雪組公演『ボー・ブランメル〜美しすぎた男〜』を取り上げ、演出家・生田大和先生の作品解説や、服飾史研究家・辻本よしふみさんの視点から、舞台の魅力やブランメルという人物の奥深さを知ることができました。
華やかな舞台の裏側で紡がれる美学や音楽へのこだわりが、作品への期待をより一層高めてくれますね。


🎩演出家・生田大和先生の紹介と作品の概要

まず生田大和先生は、文学性と華やかさを兼ね備えた演出家であると紹介され、2003年入団から長年にわたって培われた繊細な感性と構成力が、本作『ボー・ブランメル〜美しすぎた男〜』にも存分に生かされていることがうかがえます。

👑作品のあらすじ
物語は19世紀初頭のイギリス。平民出身ながら独自の美学で社交界を駆け上がったボー・ブランメルが、王太子プリンス・オブ・ウェールズとの出会いをきっかけに栄光の頂点に立ち、やがて破滅へと向かう――そんな栄光と孤独を描く壮大な人間ドラマです。
「美」と「品位」を突き詰めた彼の人生は、宝塚ならではのロマンとドラマ性に満ちており、観る者に強い印象を残しそうです。

🎼公演の見どころ
生田先生が語る最大の見どころは、世界的作曲家フランク・ワイルドホーン氏による全曲書き下ろしの楽曲。もともと31曲も書かれた中から厳選された14曲が舞台で使用されており、作品に対する情熱と芸術性の高さが伝わります。
さらに、ブランメルのファッション哲学――「人が振り返るような服であってはならない」「究極のシンプルこそが美」――というテーマが、宝塚の華やかさとは真逆の“静かな美”を描く挑戦となっている点も興味深いです。
生田先生の「朝美さん自身が見どころ」という言葉には、主演・朝美絢さんへの全幅の信頼と期待が感じられました。

📖題材を選んだきっかけ
この作品は、生田先生が以前から温めていたテーマであり、著書『ダンディズム―栄光と悲惨』との出会いが出発点だったそうです。そこからブランメルという人物に魅せられ、朝美絢さんの持つ“美と品格”がブランメル像と重なったことで、構想が一気に現実になったとのこと。
「運命を感じる出会い」という天月さんの言葉通り、作品誕生の裏にある必然性と熱量が伝わる印象的なエピソードでした。



💡 生田先生の知っトクポイント

🎀知っトクポイント①「美しすぎた男 ボー・ブランメルの人物像」

生田先生が語るブランメル像は、ただの美男子でも成功者でもありません。
彼は“何かを成し遂げようとしながらも、最終的には何も成し得なかった男”。
しかしその“空白”の中にこそ、ブランメルという人物の魅力がある――。

特に印象的なのは、生田先生が創作の原点として挙げたエピソード。
ロンドン社交界の頂点に立った彼が、祖国を離れる前夜、劇場を訪ねてその舞台を静かに見つめ、
翌朝フランスへと旅立ったという逸話です。
「劇場で彼が何を見たのか?」という問いが、今回の作品の核となっているとのこと。
“成し得なかった人間だからこそ、道が開ける”という逆説的なテーマが、
宝塚らしい美学の中でどう描かれるのか期待が高まります。

👔知っトクポイント②「“ダンディズムの祖”と呼ばれる所以」

ブランメルは職人の息子として生まれ、近衛隊にいた時期を除けば“働いたことがない”人物。
それでも彼の一日は、まさに“自己演出”で埋め尽くされていました。
朝は仮縫い、昼は着替えて散歩、夜は夜会のためにまた着替える――。
一日の大半を“装いと美”に捧げていたそうなのです。

彼の哲学は、「誰かに振り返られるような服であってはならない」。
それでいて「自分という存在を強く印象づける」ことに全てを懸けた――
この矛盾に満ちた生き方こそ、彼が“ダンディズムの祖”と呼ばれる理由。
生田先生が語る「究極のナルシズム」という言葉が、まさに彼の本質を表しています。

🎶知っトクポイント③「音楽に注目」

3つ目のポイントは音楽。
フランク・ワイルドホーン氏による新曲の数々は、クラシカルでありながら現代的――
まさに“今の時代に作る宝塚らしさ”を体現しています。

生田先生は「現代日本から少し離れた異国のロマンスに、宝塚の原点がある」と語り、
それを2025年に再び描くことを目指したそうです。
そこにワイルドホーン氏の音楽が加わり、伝統と革新が融合する舞台へと発展。

作曲の過程でも、ブランメルという題材にフランク氏が強く共感し、
初期の打ち合わせからすでに複数の曲を作り始めていたとのこと。
生田先生自身もその音楽に触発されて脚本を練り上げたと語っており、
“音楽から生まれた物語”という側面も感じられます。

天月さんが「譜面から思いが溢れてくる」と語ったように、
この作品の楽曲は単なるBGMではなく、登場人物の情熱そのもの。
観る人の心にも、確かな熱を残すことでしょう。


👗服飾専門家・辻本よしふみさんの紹介

雪組公演『ボー・ブランメル』では、服飾の観点から作品の世界を深めるため、服飾史研究家の辻本よしふみさんにオンラインインタビューが行われていました。

辻本さんは古代から現代まで幅広い時代の服飾を研究しており、日本での軍装史研究の第一人者としても知られているそう。
天月さんが「宝塚をご覧になったことはありますか?」と尋ねると、辻本さんは小学生の時に『ベルサイユのばら』を見たことがきっかけで、軍装やファッションへの興味を持ったと語っていました。


💡 辻本さんの知っトクポイント

🎀知っトクポイント①「美しすぎた男 ボー・ブランメルの人物像」

辻本さんによると、ブランメルは「おしゃれであることだけで歴史に名を残した最初の人物」です。それまでのファッションは権力や財力を誇示するものでしたが、ブランメルはダークカラーを取り入れ、男性の服飾に革命をもたらしたと話していました。

さらに、平民でありながら身分を超えて成り上がった人物でもあります。父ウィリアムの支援や後のジョージ4世との出会い、騎兵部隊での派手な制服経験が彼のファッションセンスを磨き、人生の転機となったそう。

👔知っトクポイント②「“ダンディズムの祖”と呼ばれる所以」

ブランメルは、紳士服の定番に黒や紺などのダークカラーを据えただけでなく、男性の生き方そのものを変えました。権力や身分に頼らず、おしゃれであること自体に意味を持たせたそうです。

その結果、現代のファッションスタイリストやインフルエンサーのように、センスや着こなしで勝負できる基盤を作り、個人として自由におしゃれを楽しむ文化の礎を築かれたとのこと。


🎶知っトクポイント③「音楽に注目」

雪組公演『ボー・ブランメル』の全楽曲は、世界的作曲家フランク・ワイルドホーン氏が提供。グラミー賞ノミネート経験もあるフランク氏が宝塚歌劇に全楽曲を提供するのは本作品で3作目ですね。

フランク氏が稽古場を訪れた際の映像も流れて、そのときの「全て私のハートから生まれています。曲を歌うときはハートを込めて。間違いは気にしない。大事なのは心だけ。」という言葉が印象的でした。

天月さんも、この言葉を胸に、心から歌い、観客と“冒険”を共有する意気込みで稽古・公演に臨んでいるそうです。


“美しすぎた男”の孤高の生き様と、雪組が紡ぐ華やかな世界。
音楽、衣装、演出すべてに宿るこだわりや情熱が、観客を19世紀ロンドンへと誘います。
”知っトクポイント”を踏まえて観ると、より深く舞台を楽しめそうです。

(参考:タカラヅカニュース〈タカラヅカ・スカイ・ステージ放送〉 「知っトクTAKARAZUKA 雪組」)


\❄️雪組 御園座公演🎶/



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